暮らしを支える
 高分子材料と表面を創り出す

有機高分子化学研究室

小林 元康 教授
専門分野: 高分子合成 表面化学
後関 頼太 准教授
専門分野: 有機合成 高分子合成

研究室の概要

有機化学反応を利用して、プラスチックを代表とする高分子材料の開発や、様々な材料の表面に高分子を生やすことで材料の表面改質に取り組んでいます。 また、プラスチックの劣化を防ぐ添加剤に関する研究を行っています

研究テーマ

「材料表面改質」

材料表面に厚さ10~100 nmの高分子をブラシ上状に生長させることで、表面の濡れ性や親・疎水性、接着性、破擦特性等を制御し、防汚表面や超親水性表面、新しい接着、潤滑表面、バイオマテリアルなどへ応用します。 特に親水性ブラシの表面は、水中で油汚れをはじいたり、微生物が付着しなくしたりと防汚性に役立ちます。

「環境に優しい接着」

ポリマーブラシ同士を少量の水とともに貼り合わせると接着し、再び剥がすこともできる新しい接着法を研究しています。有機溶剤を使わないので環境に優しく、医療にも応用が期待されています。

「よく滑る表面(摩擦と潤滑)」

親水性のポリマーブラシは優れた潤滑性を示します。生体親和性の良い分子と組み合わせることで人工関節やカテーテルへの応用が期待されています。

「機能性分子の設計・創製」

有機化学の醍醐味の一つは、分子レベルで『ものづくり』が可能なところになります。原子や分子を自由に組み立てて、望みの機能や新しい物性が期待される物質の構造を設計することができます。 本研究室では、低分子から高分子まで設計・合成と特性評価を繰り返すことでこれまでに無いような発光性分子や接着性分子・ゴム材料など暮らしを支える新規性物質の創製を目指した研究を行っています。

研究支援・社会貢献活動

金属や樹脂の表面改質、濡れ性の向上などの相談に応じます。 所属学会:高分子学会、日本接着学会、トライボロジー学会、バイオマテリアル学会、日本ゴム協会、有機合成化学協会、繊維学会、レオロジー学会

研究設備

真空ライン、真空紫外光照射装置、接触角測定、分光エリプソメーター、原子間力顕微鏡、直線摺動式摩擦試験器、小型材料試験機、X線光電子分光装置、粘弾性測定装置

研究シーズ

研究室|設備紹介